Aが、Bの代理人と称して、Cとの間で、Bの所有する不動産を売却する旨の契約(以下「本件売買契約」という。)を締結したが、実際にはAは代理権を有しておらず、また、CはAが代理権を有していないことを知らなかった。この事例に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

(参考) 民法 第117条 他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を得たときを除き、相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う。 2 (略)
  1. ア

    Cは、Bに対し、相当の期間を定めて、その期間内に本件売買契約を追認するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができ、Bがその期間内に確答しないときは、追認したものとみなされる。

  2. イ

    Bが本件売買契約を追認した場合において、別段の意思表示がないときは、本件売買契約は、その追認の時から効力を生ずる。

  3. ウ

    本件売買契約の締結時において、Aが成年被後見人であったときは、Aは、Cに対して民法第117条第1項による無権代理人の責任を負わない。

  4. エ

    Bが、Aに対して、本件売買契約を追認した場合であっても、Cが当該追認の事実を知らないときは、Cは本件売買契約を取り消すことができる。

  5. オ

    Aが、自己に代理権がないことを知りながら、本件売買契約を締結した場合であっても、Aが代理権を有しないことをCが過失によって知らなかったときは、Aは、Cに対して民法第117条第1項による無権代理人の責任を負わない。

1 アイ2 アオ3 イエ4 ウエ5 ウオ

正解:4(ウエ)

注意書き
  • 以下の試験問題については、国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約)の適用は考慮しないものとして、解答してください。
  • 第4問から第23問までの試験問題については、商法の適用は考慮しないものとして、解答してください。

出典:法務省「令和5年度司法書士試験問題」を加工して作成